TCHとは、”Tooth Contacting Habit”（歯列接触癖）の略で 上下の歯を“持続的に” 接触させる癖のことです。何もしていない時、上下の歯は当たっていません。唇は閉じている時でも歯は当たっていないのです。
例えば、考え事をしている時などに上下の歯が当たったままになっていないでしょうか？
人は会話や食事をする時間を含めても一日20分程度の接触が正常だと言われています。
上下の歯の接触と聞くと一般的には「かみしめ」や「食いしばり」「歯ぎしり」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実際には強い力でなく上下の歯が接触する程度の力でも筋肉には負荷がかかっています。微弱な力でも接触時間が長時間になると筋肉は疲労してくるため、顎関節は感覚が敏感になって痛みを感じやすくなります。
このようにTCHがあると顎関節への負担が増えるだけでなく、知覚過敏・歯の破折・かぶせ物の破損などにつながる可能性が考えられています。TCHがあるからといって、必ずこのような不快症状が出るわけではありませんが、自覚症状が出てくる前に自分にTCHがあるかどうか知っておくことが大切です。
